- オーダーメイド臓器モデル
京都大学医学部附属病院様 新デバイス開発のための胸腔モデル製作
【概要】
京都大学医学部附属病院様からのご依頼により、新しいデバイスを開発するためのオリジナル胸腔モデルを製作しました。
当デバイスは、患者様にとってより負担の少ない内視鏡を用いて、細胞シートを心臓表面に移植するためのものです。
今回、成人男性のCTデータをもとに当社が製作した胸腔モデル(シミュレーター)を活用され、手技を確立、検証されました。
なお、当研究成果は、2020年11月27日に国際学術誌である『Regenerative Therapy』に論文が掲載されました。
また、京都大学様のWEBサイト上に掲載されている記事は、こちらからご覧いただけます。
【モデル製作時のポイント】
手技をする際の胸腔と同じような環境を再現すると同時にコストを抑えるため、心臓・肺・肋骨・筋肉・皮膚のみを製作しました。
主な特長は、以下の通りです。
≪心臓≫
細胞シートを貼付ける心臓は、形状だけではなく臓器の質感も再現できる軟質精密ウェット樹脂を採用。
また、心膜を開いてアプローチする手技であることから、心膜は取り換え式としました。
≪肋骨≫
肋間からデバイスをアプローチするため、肋骨は、実際の骨に近い硬度を再現できる素材を採用しました。
≪肺≫
CTデータをもとに、心臓と肺の位置関係にもこだわり製作しました。
色は、より臨場感が得られるよう内視鏡下で見える肺の色を表現しました。